株式会社キャリアハブ
エンジニアの働き方

PHPとは?何ができる?図解でわかりやすく解説


「PHPってもう古いんでしょ?」——IT業界を調べ始めた人から、わりとよく聞かれます。

答えはノーです。サーバー側の言語が判別できるWebサイトのうち、約7割がPHPで動いています(W3Techs調べ・2026年)。目新しさで話題になる言語ではありません。ただ、気づかないうちに毎日お世話になっている言語なんです。

この記事では、プログラミングを一度も触ったことがない人向けに、PHPの正体を図解で整理します。最後に、SESの現場でPHPとどう出会うのかも書きました。

2026年10月、PHPの重大な脆弱性「PHP2Shell」が話題に

首相がXで「大至急」と呼びかけ、レンタルサーバー各社がサイトを一時停止する騒ぎになりました。何が起きたのかはPHP2Shellとは?図解でわかりやすく解説で整理しています。まずはこの記事で、PHPそのものを押さえておきましょう。

PHPを一言で言うと

PHPは、Webサイトの裏側(サーバー)でページを組み立てる言語です。

レストランでたとえるとわかりやすいです。お客さん(あなたのスマホ)が注文すると、厨房のシェフ(PHP)が冷蔵庫(データベース)から材料を出して料理(Webページ)を作り、ホール(Webサーバー)が運んできます。

ポイントは「注文ごとに作る」こと。同じ「マイページ」でも、田中さんには田中さんの、佐藤さんには佐藤さんの中身を出せる。これがPHPの仕事です。

Webの登場人物レストランでいうと代表例
ブラウザお客さんChrome・Safari
Webサーバーホール係Apache・Nginx
PHPシェフ—
データベース冷蔵庫MySQL・PostgreSQL

Webページが表示されるまでの流れ

ネット通販で「マイページ」を開いた瞬間、裏ではこんなリレーが走っています。全部で、だいたい1秒以内です。

ブラウザあなたのスマホWebサーバーApache / NginxPHPページを組み立てるデータベースMySQL など① 開いて!⑦ 画面に表示② 作って!⑥ 完成品を渡す③ データちょうだい④ 注文履歴を渡す⑤ HTMLを組み立てるブラウザに届くのは「完成したHTML」だけPHPのプログラムはサーバーに残り、利用者には見えない
図1:PHPでWebページが表示されるまで(行き=黒の矢印、帰り=緑の矢印)

ここで覚えておきたいのは、PHPは「サーバー側」で動くということ。ボタンを押したときに画面がふわっと動く、みたいな「ブラウザ側」の動きはJavaScriptの担当です。

実際のPHPのコードはこんな感じです。

<?php
// 名前を箱に入れる(本当はDBから取ってくる)
$name = "田中";
// 文章に差し込んで画面に出す
echo "ようこそ、{$name}さん";
?>

画面に出るのは「ようこそ、田中さん」。名前を箱に入れて、文章に差し込んで、出す。このコードがやっているのは、それだけです。記号だらけで身構えたかもしれませんが、中身は意外と素直なんですよ。

PHPでできること・身近な例

「動きのあるWebサイト」の多くは、PHPで作れます。身近なところだとこのあたりです。

できること身近な例
ブログ・企業サイトWordPress(世界中のブログや会社のサイトで使われるツール。中身はPHP)
会員登録・ログインマイページ、予約サイト
問い合わせフォーム入力内容をメールで送る・保存する
ネットショップカート、在庫、注文履歴
社内システム勤怠管理、在庫管理、申請ワークフロー

逆に、スマホアプリそのものや、AIの学習・データ分析はPHPの得意分野ではありません。そっちはSwift・Kotlin・Pythonなどの出番です。「Webサイトの裏側」に強い言語と覚えておけばOKです。

「作る側と支える側、自分はどっち向き?」——迷っている段階の相談も歓迎です。記事の最後に、LINEで気軽に聞ける窓口があります。

LAMP構成とインフラの関係

PHPはひとりでは動けません。下で支える土台が必要です。その定番の組み合わせがLAMP(ランプ)。「照明?」と思った人、正常です。4つの技術の頭文字をつなげた呼び名です。

PPHPページを組み立てるMMySQLデータの倉庫(DB)AApache注文を受ける窓口LLinux全部を動かす土台(OS)開発書く人インフラ用意して止めずに動かす
図2:LAMP構成。上の1段が開発、下の3段がインフラの守備範囲

図を見るとわかる通り、4段のうち3段はインフラエンジニアの守備範囲です。PHPのプログラムを書くのは開発エンジニア。それが動くサーバー・Webサーバー・データベースを用意して、24時間止めないのがインフラエンジニアです。

最近はApacheの代わりにNginx(エンジンエックス)を使う「LEMP」や、サーバーを自前で持たずAWSなどのクラウドに載せる形も増えています。ただ、「土台の上でPHPが動く」という構図は変わりません。

→ 土台のOS:Linuxとは?インフラ未経験のための基礎解説

→ 倉庫の中身:データベース・SQLとは?図解でわかりやすく解説

PHPはオワコン?将来性と、ほかの言語との違い

「PHPはオワコン」。ネットでよく見る言葉です。ぶっちゃけ、「いま一番アツい言語」でないのは事実。話題性ならPythonやTypeScriptのほうが上です。

それでもそれでも仕事が消えない理由はシンプルで、すでに動いているサイトが桁違いに多いから。動いているシステムには、改修・セキュリティ対応・バージョンアップの仕事がずっと発生します。PHP自体も7系・8系で処理速度が大きく上がり、Laravel(ララベル)という人気の土台(フレームワーク)で新規開発も続いています。

言語得意分野ひとこと
PHPWebサイトの裏側稼働中のサイト数が圧倒的。保守の仕事が厚い
JavaScriptブラウザ側の動きWebに関わるならほぼ必須
PythonAI・データ分析・自動化インフラの自動化でも使われる
Java大企業の基幹システム金融・官公庁などの大規模案件で定番
RubyWebサービススタートアップで根強い人気

SESの現場でPHPに出会う場面

SESで働く場合、PHPとの出会い方は大きく2パターンあります。

① 開発エンジニアとして

  • ・既存WebサイトやECサイトの改修
  • ・Laravelを使った業務システム開発
  • ・WordPressのカスタマイズ

実務経験を条件にする案件が多い

② インフラエンジニアとして

  • ・PHPが動くLinuxサーバーの運用・監視
  • ・PHPのバージョンアップに伴うサーバー作業
  • ・「サイトが遅い・落ちた」時のログ確認

手順書ベースの運用から入れる案件がある

未経験からいきなりPHP開発の案件に入るのは、正直ハードルが高めです。開発案件は「書いたコードの実績」を求められることが多いからです。

一方インフラ側は、運用・監視のように手順に沿って進める業務から始められます。CCNAなどの資格で「基礎がある」ことも証明しやすい。キャリアハブが育成しているのも、このインフラ側です。

現場でPHPの名前が出たとき、「PHPはサーバーでページを組み立てる言語で、自分たちはその土台を守っている」と説明できる。面談でも現場でも、まずはこの理解で十分戦えます。

→ SESの仕組み:SESとは?「やめとけ」って本当? 未経験者の疑問にぜんぶ答えます

→ 開発とインフラの比較:インフラエンジニアとプログラマーの年収比較

よくある質問

PHPとは何ですか?

PHPは、Webサイトの裏側(サーバー)で動くプログラミング言語です。アクセスした人に合わせて「ようこそ田中さん」のようにページの中身を組み立て、完成したページをブラウザに返します。ログイン・会員登録・問い合わせフォームなど、動きのあるWebサイトの多くがPHPで作られています。

PHPはもう古い?オワコンですか?

いいえ、今も現役です。Web技術の調査サイトW3Techsによると、サーバー側の言語が判別できるWebサイトのうち約7割がPHPです(2026年時点)。新しく話題になる言語ではありませんが、WordPressをはじめ動いているサイトが膨大なため、保守・改修の仕事が途切れにくい言語です。

PHPとHTMLの違いは何ですか?

HTMLはページの見た目と構造を書く「完成品の設計図」で、中身は固定です。PHPはそのHTMLを、アクセスした人や状況に合わせて毎回組み立てる「職人」の役割です。ブラウザに届くのは、PHPが組み立て終わったHTMLです。

LAMPとは何ですか?

LAMPは、Linux(OS)・Apache(Webサーバー)・MySQL(データベース)・PHP(言語)の頭文字をとった、Webサービスの定番の組み合わせです。下の3つ(L・A・M)はインフラエンジニアが用意・管理し、その上でPHPのプログラムが動きます。

インフラエンジニアもPHPを書けないといけませんか?

書けなくても大丈夫です。インフラエンジニアに求められるのは、PHPが動くサーバーを用意し、止めずに動かし続けることです。PHPのバージョンアップ対応やエラーログの確認で触れる場面はあるので、「PHPが何をしているか」を説明できる程度の理解があると現場で役立ちます。

未経験からPHPエンジニアとインフラエンジニア、どちらを目指すべきですか?

作る仕事が好きならPHPなどの開発、仕組みを支えて守る仕事が好きならインフラが向いています。未経験からの入りやすさでは、運用・監視など手順に沿った業務から始められ、CCNAなどの資格で実力を示せるインフラが選びやすい道です。

まとめ

PHPは、サーバーでWebページを組み立てる言語。派手さはないものの、Webサイトの約7割を動かしている現役です。

そしてPHPが動くには、Linux・Webサーバー・データベースという土台が欠かせません。その土台を守るのがインフラエンジニアです。「プログラムを書くのはピンとこないけど、ITの仕組みには興味がある」。そんな人は、インフラという入り口も候補に入れてみてください。

まずは5分、下のロードマップ記事で「インフラエンジニアになるまでの道筋」をのぞいてみるところから始めましょう。

→ インフラエンジニアの全体像:未経験からインフラエンジニアになるには?完全ロードマップ


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村上悠司

村上悠司(むらかみ ゆうじ)

株式会社キャリアハブ 代表取締役。外資系IT企業でのセールス経験約10年を経て、未経験エンジニアの育成に特化したSES企業を設立。

「ちょっと話を聞いてみたい」——それだけで大丈夫です。

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