CCNA v2.0で2027年2月に改定|今の試験で取るべき?待つべき?
今からCCNAの勉強を始めると、ちょうど試験の切り替えにぶつかります。CCNAは2027年2月に、新しい試験へ切り替わる予定なんです。
「え、今から勉強して大丈夫?」「新しいのを待ったほうがいい?」。たぶん、そう思いましたよね。
結論から言うと、2027年1月までに受験できる見込みがあるなら、今の試験で取りにいくのがおすすめです。理由と判断の基準を、Cisco公式の出題範囲をもとに図解で整理しました。
いつ、何が変わる?
Ciscoは2026年5月20日に、CCNAの新しい出題範囲「v2.0」を発表しました。各種の解説によると、スケジュールはこうなる予定です。
試験番号は200-301のまま、試験時間も120分のまま。変わるのは「何が、どのくらいの比率で出るか」です。
出題範囲の比率はこう変わる
Ciscoが公開している新しい出題範囲(Exam Topics)では、全体が5つの分野に組み直されています。左が今の試験、右が新試験です。
| 今の試験(v1.1) | 新試験(v2.0) |
|---|---|
| ネットワークの基礎 20% | ネットワーク基盤と接続 25% |
| ネットワークアクセス 20% | スイッチングとネットワークアクセス 25% |
| IP接続(ルーティング) 25% | IPルーティング 20% |
| IPサービス 10% セキュリティの基礎 15% | ネットワークサービスとセキュリティ 20% |
| 自動化とプログラマビリティ 10% | AI・ネットワーク運用と管理 10% |
分野の名前と中身が組み替わっているので、単純な比較はできません。それでも、基礎とスイッチにあたる分野が、合わせて40%→50%に増えているのはひと目でわかります。新しい試験は「流行りの技術をたくさん知っているか」より、「足元のネットワークを、ちゃんと動かせるか」を見る方向に寄っています。
新しく増える分野・なくなる分野
細かい変更はたくさんありますが、未経験の人が押さえておくべきなのは次のあたりです。
増える・新しく入る
- ・トラブルシューティング(原因を突き止めて直す)の出題
- ・AI:エージェント型AI(自分で手順を考えて作業まで進めるAI)の役割、生成AIへの指示文(プロンプト)の選び方
- ・DNSやDHCPの不具合の切り分け
- ・パソコン側(Windows・Mac・Linux)の接続:今は「設定の確認」だけ→トラブル対応まで
- ・Ansible(機器の設定をまとめて自動で配るツール)を実際に使う。今は「何ができるか」を知る問題が中心
減る・範囲から外れる
- ・無線LANコントローラーの設定まわり
- ・QoS(通信の優先度づけ)の概念
- ・TFTP/FTP(ファイルを送る仕組み。暗号化されたSFTP/SCPに置き換え)
- ・REST API(プログラムから機器を操作する窓口)など、自動化の細かい仕組み
外れる項目は解説記事による比較。正確な一覧はCisco公式の出題範囲で確認を
守りの項目も残ります。管理者のログインを認証・記録する仕組み(AAA)、VPN、スイッチでの不正接続対策は、新試験でも出題範囲に入っています。
注目は「Troubleshoot(トラブルシュート)」や「Diagnose(診断する)」で始まる項目がぐっと増えたこと。CertSkills(CCNAの定番参考書の著者のサイト)の分析では、出題項目の約3割がこのタイプです。
これ、現場の仕事そのものなんですよ。インフラの運用保守で毎日やるのは、「つながらない」の原因を一つずつ潰していく作業です。試験が、現場に近づきました。
「自分の場合、今の試験に間に合う?」。1日に使える時間を教えてもらえれば、受験日から逆算して一緒に考えます。
LINEで間に合うか相談する →今の試験で取るべき?待つべき?
判断の軸は、ひとつだけ。「2027年1月中に受験できる準備が整いそうか」です。
未経験者の勉強時間は、一般的に200〜300時間。独学だと3〜4ヶ月かかる人が多いです。10月末から独学で始めて1月に間に合わせるのは、正直かなりタイト。一方で、1日5〜6時間を確保できて、教えてくれる人がいる環境なら、1〜1.5ヶ月での合格も十分狙えます。
いちばんもったいないのは、「新しい試験が出てから始めよう」と2月まで何もしないこと。サブネット計算もスイッチもルーティングも、どちらの試験でも出ます。待っている3ヶ月は、ただの空白になってしまいます。
どちらの試験でも変わらない「勉強の中心」
出題範囲が変わっても、CCNAの背骨は同じです。この5つは、v1.1でもv2.0でも中心にいます。
| テーマ | ひとことで言うと |
|---|---|
| IPアドレス・サブネット | ネットワーク上の住所と、その区切り方 |
| スイッチ・VLAN | 社内の機器をつなぎ、グループ分けする仕組み |
| ルーティング(OSPFなど) | 離れたネットワークへの道案内。OSPFはルーター同士で道順を教え合う仕組み |
| ACL | 通していい通信・ダメな通信のルール |
| DNS・DHCP | 名前を住所に変える仕組みと、住所の自動配布 |
キャリアハブの研修も、ネットワーク/IP→スイッチ→ルーター→ACLの順で、この背骨から固めていきます。改定があっても、ここが揺らぐことはありません。
→ CCNAの全体像:CCNAとは?未経験者が知っておくべき全知識
→ 独学のやり方:CCNA独学は可能?必要な期間と挫折しない勉強法
→ DNS・DHCPの基礎:DNS・DHCPとは?ネットワークの基礎を図解でわかりやすく解説
よくある質問
CCNAはいつ改定されますか?
Ciscoは2026年5月にCCNAの新しい出題範囲(v2.0)を発表しました。各種の解説によると、新試験は2027年2月3日から始まり、今の試験(v1.1)は2027年2月2日が受験の最終日になる予定です。受験前にCisco公式の案内で最新の日程を確認してください。
試験番号や試験時間は変わりますか?
試験番号は200-301のまま変わらず、試験時間も120分です。変わるのは出題範囲(何が出るか)と、その配点の比率です。
CCNA v2.0では何が変わりますか?
大きな変化は3つあります。1つ目は、トラブルシューティング(原因を突き止めて直す)の出題が増えることです。2つ目は、AIをネットワーク運用にどう使うかという新分野が加わることです。3つ目は、ネットワークの基礎とスイッチの比率が上がることです。無線の設定やQoSなど、範囲から外れる項目もあります。
今の試験(v1.1)で取ったCCNAは、改定後に価値が下がりますか?
下がりません。CCNAは合格日から3年間有効です。たとえば2027年1月に合格すれば、2030年1月まで有効です。現場で評価されるのは、資格の版よりも基礎が身についているかどうかです。
未経験から今始めて、今の試験に間に合いますか?
勉強に使える時間次第です。未経験者の一般的な勉強時間は200〜300時間で、独学だと3〜4ヶ月かかることが多いです。10月末から独学で間に合わせるのはかなりタイトです。1日5〜6時間を確保でき、教えてくれる人がいる環境なら、1〜1.5ヶ月での合格も十分狙えます。
今使っている参考書は改定後も使えますか?
サブネット計算、スイッチ、ルーティング、ACLといった中心部分は、改定後もほぼそのまま出題されます。今の参考書で学んだ基礎は無駄になりません。v2.0で受ける場合は、トラブルシューティングとAIの新分野を、新しい教材や公式の出題範囲で補ってください。
まとめ
CCNAは2027年2月3日から新試験(v2.0)に切り替わる予定です。試験番号も時間も同じ。変わるのは中身で、トラブル対応とAIが増え、基礎とスイッチの比率が上がります。
2027年1月中に受験できそうなら、今の試験で取りにいく。間に合わなくても、最初の1ヶ月の勉強は同じです。いちばんの損は、迷って何もしない3ヶ月。今日やれることは、自分が1日に何時間勉強できるかを紙に書き出すことです。5分で終わります。そこから逆算すれば、どっちの試験を狙うか、自然に決まります。
参考にした情報
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村上悠司(むらかみ ゆうじ)
株式会社キャリアハブ 代表取締役。外資系IT企業でのセールス経験約10年を経て、未経験エンジニアの育成に特化したSES企業を設立。